『家に帰るまでが遠足です』
なんて言葉を聞いたことがあると思います。
遠足とかは一種独特の高揚感があるから、
ちょっとフワフワするので、
気を引き締めようね、という。
これ、実際あります。
私の場合は、
ちょっと大きなイベント後とかはうっかり忘れ物したり、
モノを無くしたりすることが多いので、
めっちゃ気をつけてます。
潜在意識のフタがパカッと開くので
なんて言うか少しリアルとバーチャルの境目が
曖昧になるんですよね。
私はイベントとかレッスンとかやるときは
かなりエネルギーを使います。
これって単に体力的な話というわけではなくて、
精神エネルギー的なものも含めてです。
ドラクエ的に言うと
HP(ヒットポイント)とMP(マジックポイント)みたいな。
その日に向けて少しずつ意識を高めていって、
実際会って、話して、声を聞いて、歌に触れて。
そこで生み出された音と私の中のこれまでの体験とが
響き合って共鳴が起こる。
『響き合う』
そのためにはエネルギーが必要だ。
それも莫大な。
そして、大切なのはその後。
遠足の後。
私的に言えば、
『遠足は帰ってからが本番だ』
ということになります。
1ヶ月前に終了した
KYOMEI PROJECT 1期のメンバーの純子さんから
こんなメッセージが届きました。
今晩は☆
コウタローさんがくりかえし伝えてくれるメッセージ
過去があったから今があること
過去、今、未来を一本つらぬくナニカがあるってこと苦しんだ過去がギフトになる
悩んだこともすべてプラスにひっくり返るああだからあの経験があったのか
って思えるようになるってことずっとわからなかったし
今もはっきり見えてはいないけれど
もしかしてこういうことかもしれない!
という感覚が最近おりてきました!もっと違う何かがあるかもしれないけど
抵抗を感じるところもあったりするけど
なんかこの気づきが嬉しい、と思って
今メールしています。ありがとうございます!!!!!
変化は地味にやってくる。
人は日々少しずつ変化していく。
だから自分では変化していることが
あまり分からないのだけど、
ふと振り返ってみて驚くことってある。
純子さんが体験していることってとても大切なこと。
そしてすごく言葉にして説明しづらい部分。
『悩んだことが才能になる』
『苦しんだことがギフトになる』
そんなの聞いたことあるよって人もいると思うのだけど、
これが
『マジやん!!!( ゚д゚ )』
ってなったことがある人にはすごく分かると思う。
『せ、説明しづらいなぁーーーーー』
って(笑)
で、
ちょうど昨日ひっさびさに『君の名は。』を観たんです。
映画ね。
新海監督の。
もう、すっごくいい映画だなーと思っていて!
後半の『誰そ彼刻(たそかれどき)』で
2人が時空を超えて出会うシーンあるじゃないですか。
あそこがホント素敵でね~~。
で、あの場面の最後で
『忘れないように名前を書こう』
ってシーンがあるじゃないですか。
あ、若干ネタバレですが、
まぁ時間も経ってるからいいよね?
あそこで瀧くんが三葉の手に何か書きましたよね。
それで、今度は三葉が瀧くん手に書こうとしたところで
誰そ彼刻終了。
で、三葉は自分の体に戻って
彗星落下の犠牲から村を救おうとひた走るわけです。
そのときに
『君の名前は瀧くん!!』
『ゼッタイ忘れない!!』
って言ってるのですが、
時空補正がかかり、名前が思い出せなくなってしまう。
けど、何をやらなきゃいけないか。
それだけは分かっている。
もう、息が切れる。足元もおぼつかない。
そして下り坂の段差につまづいて転ぶ。
ゴロゴロ~~~~ッて転んで
体中を打ち付けてくじけそうになったときに・・・。
手のひらを見るんです。
そこには・・・
『すきだ!』
って書いてあったんですよね。
『バカ!これじゃ名前わからないじゃない・・・』
って文句を言うのですが、
そこで新たなエネルギーを得て、また走り出す・・・。
・・・という場面です。
ここで瀧くんがなんで名前を書かなかったのって
本当にすごいなって思うんです。
だけど、ここが本作品の大きなテーマの一つだと思います。
この作品のテーマ、それは
『想いは時空を超えて伝わる』
ということです。
物理的な記録、
事実としての記憶、
こういうものは時を経て次第にあいまいになっていくもの。
だけど、想いは残り、伝わっていくのだ。
宮水神社の伝承は火事によって失われた。
伝統の意味や起源、知識の部分は分からなくなった。
けど、組紐や舞や風習のなかにそれらが生きている。
言葉では表現していないけれども想いに満ちている。
瀧くんがもし名前を書いていたら
その文字は消えてしまっていたでしょう。
けど、瀧くんが伝えたかったのは
『名前』という形ではなく、
『すきだ!』という想いだったのです。
だからこそ、それが時空を超えて
三葉たちの運命を変えるエネルギーとなったのです。
想いは時空を超えて伝わる。
『君の名は。」という作品は
そういうテーマを持っている作品だと思っています。
そしてちょこっと。
ところで、
三葉は瀧くんの手に何を書こうとしたのでしょうか?
名前でしょうか?
これはよく観ると分かりますが、
なんか長い一本線で途切れています。
『みつは』って名前を書こうとした?
『み』を書こうとしたにしては線が長すぎる気がします。
じゃあ、『三葉』って書こうとした?
漢字では書かないでしょう。
劇中でもノートに『みつは』って書いてますし。
これ、もしかしたら三葉もまた
『すき』
って書こうとしたんじゃないかなー。
ないかなー。
かなー。
名作であります!!
さ、じゃあわたしたちはどんな想いを伝えたいのだろう?
『君の歌は。』
演ろーぜ!!
追記:
そう言えば無意識で
瀧くんは『君付け』で三葉はまんまで書いてたなー。
なんでかなーと思ったら、
これ、劇中の呼ばれかたですね(笑)
音で入ってるんだなぁ。