声が出しづらい。
なんとなく声が詰まる。
そんな感じがする人のほとんどは、
喉まわりや胸のあたりに圧迫感を感じていることが多いです。
「なんとなく胸が重たいんです」
「声を出していると喉が苦しくなってくるんです・・・」
そういう悩みをたくさん聞いてきました。
共通する原因は「脱力ができていない」というものです。
声を出すときに
『ついつい力を入れてしまう癖』
を持ってしまっていることがほとんどです。
力を入れてしまっているから、うまく声が出ない。
これはいわば
ブレーキを踏みながらアクセルを踏むようなもの
と言えます。
「そんなこと言われたって脱力なんかどうやったらいいか分からないよ・・・」
実はこれが思い込みなのです。
常に力が入り続けている人はいません。
どこかの瞬間では脱力して声を出せている瞬間があります。
それがたとえば「びっくりして叫んでしまった」などです。
こういうときの声の特徴は
・高音
・大きな声
・密度の高い芯のある声
だったりするのですが、もうひとつ大事なこととして
・声を出した後に喉が痛くなっていない
と言うものがあります。
実は、「思わず素で出ちゃった声」というのは
非常にバランスの良い発声なのです。
「声を出そう!」と意識してしまうと、
ついつい力んでしまうのですが、
叫び声をあげる前に「どうやって声を出そうか?」
なんて考えたりしないですよね?(笑)
そういう「素の声」を出す瞬間は日常で探すとけっこう見つかります。
「ごはんできたよー」
「すみませーん」
「えっ?そうなの?!」
とか、あんまり深く考えないで出している声でイイんです。
なので、いま「声が出しづらい」と感じている方も、
普段からバランスの取れた
自然な声を出している瞬間はきっとあるはずです。
だから、その声を見つけて、感じる。
「ああ、こうやって声を出していたんだ。」
そう気づいて、無意識で使っていた声を”意識的”に使えるようにする。
たったそれだけで、楽に声を出せるようになっていきます。
自分の声と向き合うことは、自分と向き合うことに似ています。
声を通じて、自分を発見していく。
あなた本来の声は、
何か別のものを身につけなければいけないものではないんです。
種はすでにあなたの中にあります。