先日、富士山の見える草原にて
アーティストのふみのさんと
対談してきたのですが、
そのときに『才能』って話になりましてね。
▲最初は滝近くの川のほとりで!めちゃ気持ち良かったー!
で、才能って2パターンあるよな、と。
1つは『好きベース』の才能。
好きで好きでついつい
やっちゃうことだったり、
なぜか色んな人から言われたり、
頼られたりするようなやつ。
『そういえば私ってば
すぐ人と仲良くなるんだよなー』
ってことだったり、
『そういえば一回見たCMの
音楽とか瞬で覚えるの
得意だったなー』
とか、
『細かい作業とか好きで
折り紙とかで小指サイズの
鶴とか織ってたわ(笑)』
とかとかとか…。
ポイントはハチャメチャすごい人と
比べることではなくて、
自分の身の回りレベルでいいので
そういうことないかなー??
って探すといいですね。
『何もしてたつもりないけど得意』
なやつって感じですね。
こういうのまるで無いって人は
絶対いません。
必ずあります。
こういう『好きの才能』ってのがあって
これ活かせるとすごく生きやすい。
で、
もう1つの才能が
『悩み苦しんだベース』の才能。
得意でもないのだけど
なんなら不得意だし嫌いなのに
なぜか人生についてまわること。
『別にしたくもないのに
人と人との調整役に
なっちゃうこととかが多いなー』
とか
『なぜか委員長とか
グループリーダーとか
やらされてしまう』
とか
『体調が悪すぎて
めちゃくちゃ大変だった』
とか
『他人の尻拭いばっかり
させられるんですよぉ〜〜(泣)』
みたいなことだったり。
めちゃくちゃ不得意なことなのに
ずっとずっと気になって
続けてしまっていることとかもソレですね。
『自分の人生』という物語があったとすれば
このエピソードは触れざるを得まい…
のようなやつです。
こういうなかで
悩み苦しみながら乗り越えてきたこと、
追い込まれながらでも
どうにかしようとあがいてきたこと。
これは大きな才能なのです。
どんぞこから這い上がる中で
身につけてきた技術や知恵は
マジで強烈な才能に転化しますね。
この2つの才能を掛け合わせる。
そこにめちゃくちゃ
人生のヒントがあるんですよね。
で、
自分らしく歌っていこうと思ったとき、
自分らしく生きていこうと思ったとき、
自分にしか歌えない歌を生み出すときは
こういう『自分の才能』に
気づくことが非常に重要なんです。
才能ってのは
すでに磨きあげられた
人より優れたナニカだと
思っている人が多いです。
しかし違います。
他の人のスゴい才能は光を放っていて
眩しくて羨ましくも思うかもしれませんが、
最初から光っていたわけではない。
磨き続けたから
光が強くなっただけ。
最初はただの原石です。
でも、比類なき原石です。
自分だけの原石です。
人生の鍵となる原石です。
それに気づけることって
めちゃくちゃ重要だよね〜。
そんな話をしました。
才能の見つけ方については
また対談動画でもシェアしていきますが、
いま言えるのは
才能は必ずある
才能は必ず
『自分の人生と密接に関係』
している
ということですね。
で、
私は感動を生み出す歌い手、
共鳴・響命を生み出す歌い手は
自分の才能に気づくことが
めちゃくちゃ大事だと考えています。
自分の才能ってのは
その人の特徴特質が色濃く現れて、
声の出し方や音色や歌い方にも
影響しているからです。
才能が発揮されていない人の歌は
なんだか淡くぼんやりしていて
ズキュン!と来るものが薄いんですよね。
それは技術レベルが高く、
上手くても同じです。
めちゃくちゃ上手くても
つまんない歌はつまんないです。
でも
あんま上手くなくても
荒削りでも、
命が吹き込まれていて
心が燃えていたならば
心を撃ち抜かれます。
極上の歌です。
技術は大事。
それはもちろん重々承知。
だけど、
自分にしか歌えない曲は
技術だけではなしえないんです。
技術がなかったら
やっぱり上手く表現できないじゃない?
下手だと思われたら
感動とか冷めちゃいませんか?
そう思う人もいると思います。
でも、
『自分らしさで歌う』ことと
技術の高さはまるで関係がありません。
これまで歌ったことがなかろうと
歌の練習をしたことがなくても
上手く歌えなくても
全然関係ありません。
技術が向上しても
自分らしくはなりません。
そうではなくて、
まず自分になるのです。
自分以外の誰かにならないことです。
自分自身になるのです。
まず私そのものになり、
その私が心をつくして歌うんです。
今できることをやりきって歌えばいい。
歌を届ける相手は誰か知らない人ではなくて
たった一人の大切な人でいい。
その人がいま前にいなくてもいい。
もうこの世にいなくてもいい。
目の前にいてもいい。
他の誰でもなく、自分自身にでもいい。
相手に届くかどうか、
相手が受け入れてくれるかどうかは
問題ではありません。
全身全霊
心を込めて
歌った
それが心を揺さぶります。
少なくとも自分自身の心に響かず
魂が震えていない歌には
奇跡を起こすことなんてできっこない。
でも、
その奇跡の歌は歌われるのを
今か今かと待っている。
『私が私を生きる』と決意したなら
そんな歌が必ず生まれることを
私は知ってます。
いままで関わった人たちが
その身で体現してくれてきたから。
そんな歌の誕生の瞬間に立ち会えたときって
『生きてて良かったぁ〜〜!!』
『この仕事してて良かったぁ!!』
って噛み締めますね。
歌はあくまで
マインドファースト。
テクニックセカンド。
あくまで主役は自分自身であり、
私の人生そのものであり、
心の叫びであり、
命の輝きであること。
技術はその最高の助演。
これはどんなときでも
忘れたくないことだと私は思っています。