すべての穴にハマれ

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約3分

 

私は発声の穴という穴にハマりまくりました。

本格的に合唱練習を始めた大学1年の定期演奏会の曲は、
ブルックナーの Mess f-moll という超大曲でした。

今でも覚えていますがGloriaの途中で高いソの音をフォルテで
20数小節も伸ばし続け、その後さらに半音高くなるという
アホかと思える場所(失礼!)があったのですが・・・。

当時のパートリーダーの方が「トップ張って」
と言っていたので、バカ正直に実行。
結果として「ああ!叫んでもいいんだ!!」という
間違った真理を感得し、喉発声を手に入れました。

そして、

3年生の時はベートヴェンの第九を練習して以来、
強烈な子音の発音法に快感を覚えてしまい、
結果として喉や舌や顎にものすごい力を入れて歌う癖を獲得。

かくして喉締め発声が完成しました。

これによる問題はその後10数年以上も付きまといました。

つまり

・音がビミョーに低い
・フォルテでしか声が安定しない
・しかしフォルテだと喉が痛い
・平板な響き
・レガートで歌えない
・喉を緩めようとするとへにゃへにゃになる
・喉をもっと開けないとと思って逆に締まる
・母音より子音の方が大きい(驚)
・跳躍音程とか超苦手
・とくに下降の跳躍とかはピッチごと下がるのが常識化

他にもありそうですが、見事ですね。

そういうわけでどちらかと言うと私は歌うことよりも
指揮の方に傾倒していました。
指揮は好きですし、かなり練習も積んだので
合唱指導のクオリティは高かったと思います。

が、裏の要素もありまして、
指揮だと歌わなくていいわけです。
要は自分の声から逃げていたわけですね。

一番のネックは音が低く、暗くなることでした。
ちなみに私の妻はソプラノで、まぁ正直音や耳が良いのです。
で、言われるわけですね。

「低い」「低い」「低い」「暗い」「落ちた」「低い」・・・・

ぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!

超アタマにきました。
しかし、言い返せないわけです。
録音聴くと確かに低いわけです。

でも、たちの悪いことに
歌ってるときは、自分の耳には正しく聴こえたりしてるわけです。
こいつは困りましたよね。

あるとき
抜本的に音程の改革をしたのですが、
それが大きなターニングポイントになりました。

たったの10日間でしたが、
夜な夜な会社から帰って来てから
家の防音室(ヤマハのアビテックスでした)
にこもって毎日90分くらい練習してました。

そこからは異様に伸びました。
やっと糸口がつかめた、と。
喉締め発声はまだまだ残っていましたが、
すさまじい進化でした。

音が合ってるだけで歌って別物になるのか・・・・

そう恐ろしいほど実感しました。
怖いですね。

この時の練習方法はまた別の記事にて紹介していきますね。

何にしても、よくもこんだけ穴にハマったなぁー
と感慨深くなるほどですね。

この経験のおかげでほかの人たちの早期上達に一役買える
ようになったのだから人生分かりませんね。

本日もお読みくださり、ありがとうございました。

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