ただキレイなだけの歌になっていないか?

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約6分

こんばんは、コウタローです。

 

今日は四女(年長)がちょっと具合悪かったので
日中は二人で過ごしてました。

で、絵本とか読んだわけですが、
いやーなんか色んな声色を使えるようになってて
ちょっとおもしろくなってました(笑)

 

私ちょいちょいアニメ観るんですよね。
声優さんたちの声の使い方とか
マジで神ってんなーって感じで
超楽しんでいます。

最近だと『かぐや様は告らせたい』っていう
アニメの2期がもう超面白すぎて
転げ回りそうになってます(笑)

ていうか、スゴいよまじで。
声優陣が上手すぎる。
アマゾンプライムで観られるので
気になる人はどうぞー!

とりあえず衝撃的に面白かったのは
2期だと3話と7話かなー。
声の七変化すぎる(笑)


単に観るだけでも面白くて
悶絶しているのですが(笑)、
発声的にどーなってんだ?ってのは
気になるところでして、
かなり参考にしてます。

色んな声質出せるようになると
もー面白いよね。
いろいろ練習しよ。

 

 

さて!

今日こんなメッセージが届きました。
2週間チョイ前に個人レッスンを受講した
Yさんからですね。

 


コウタロー様

先日の個人レッスンの成果について、報告です。
ビックリするほどの大きな変化が表れたので、
2つだけは、お伝えしたくて。


♪レッスンの次の日
さっそく1人カラオケで
「たしかなこと」を歌ってみました。

ピッチは音譜に正しく当てて・・・
を全く無視して、【歌詞だけをイメージ】して。

なんとなんと、何の問題もなく、
楽に、その上スムーズに音程ズレずに
歌えてしまったのです!

♪今日また1人練習へ。

いつもは最初の1時間はウォームアップがてら、
歌いながらも次の曲を予約しながら過ごすところを、
最初から集中して

【大事に一度きり歌う気持ち】

でスタートダッシュ。

なんと当然要ると思った1時間が必要なかった!

なんとなんと、
いきなり30分間で充実した練習
(ちょっと物足りないけど清々しい気持ち)
が出来たのです。

喉も大丈夫。
あんまり嬉しくて、30分で切り上げてみました。

いつもながら、コウタローさんの的確なアドバイス、
本当に感謝です。

レッスンお願いしてよかったーーーーーーー(*´▽`*)

ありがとうございます!!!


おおー、いいですね!

私のレッスンはその人に合わせて
内容を変えていくのですが、
先日のYさんとのレッスンは
カウンセリングに近かったかな。


Yさんの悩みとして挙がってたのは

 

・自分の技術が足りているか不安
・歌うと音程をズラさないようにするのに必死
・曲に心を乗せるとか全然できない
・心を乗せられるくらい基礎練をやるべきでは

 

のような感じでした。


で、録音を送ってもらったり
ZOOMの画面上で歌ってもらったり
ってやったわけですが、

『え、歌えてんじゃん』

っていう(笑)


それより感じたことは

『余力が残りまくってんなー』

ってこと。


要は、Yさんの悩みは
『本気出して歌ったら解決できてしまう』
という状況なわけです。

こういう状況の人にボイトレのやり方を
教えてはいけないって私は思っています。


なぜなら、さらに袋小路にハマるからです。


だって、Yさん、もう歌えてんだよ。

 

もう十分脱力できてるよ。
もう十分音程キレイだよ。
もう十分メロディ滑らかだよ。
もう十分リズムにも乗れてるよ。
もう十分言葉も美しいよ。


足りないのは『心』だ。
これは圧倒的に足りてない。

 

発声のことやその他のことを
気にしすぎていて、
歌詞の世界観にぜんっぜん入っていけてない。

ただキレイなだけの歌になっちゃってた。


いま、この瞬間にすべてを賭ける!
という集中力、覚悟、本気度。


そういう感覚こそが歌を目覚めさせる。


そう強く、強く思いました。

 

 

なんでそんなに思ったかって言うと
私はYさんの奥底には
かなり深くて広くて温かく
包まれるような世界が広がっているってことを
知ってたからです。

 

 

 

ところで、
ベートーヴェンの第九って知ってますか?
日本の年末によく歌われるやつで
合唱がついてるやつ。



▲最強の第九演奏はこれ。ヤバい。超ヤバい。

 

1〜3楽章はオーケストラのみで、
合唱が出てくるのは第4楽章なんですけど、
歌がはじまった瞬間の歌詞がスゴいんですよ。


O Freunde, nicht diese Töne!
ああ 友よ、この調べではない


って始まるんですよね。
これ、マジで鳥肌立ちます。

そこまでの第1〜3楽章だって
めちゃめちゃ美しくて躍動的で
甘美でもう素晴らしいんですよ。

で、演奏開始から50分くらいかけて
十分にオーケストラで
すんごい音楽を奏でまくった上で


O Freunde, nicht diese Töne!
ああ 友よ、この音楽ではない

 

とか言っちゃうんですよ。


ええーーーーーーーっ?!
って感じなんですよ。


もちろんそこまでも最高だった。
けど、もっと、あるんだよ!
まだまだこんなものではないのだ!

友よ!
さあ、行こう!
その先の喜びの世界へ!


そういう感じで合唱がはじまるんですが、
まぁ〜、これが凄まじい熱狂なんですよね。


ここんところは、
語りだすと長くなるのではしょりまして、
話を戻しますが、
Yさんの歌聞いてて思い出したのが
まさにコレです。

 

nicht diese Töne!
その調べではない!


いや、これが力みまくりで
音程もリズムもズレてて、
発音の仕方も崩れていて、、、

という状態だったら
発声のことももちろんやります。

やれることは無数にある。


けど、そこがある程度クリアされているなら、、、

 

まずは出し切ってみようよ。
全力出してみようよ。
本気で玉砕してみようよ。


その先でこそ到達できる世界があるし、
その先でこそ生まれる歌ってのはある。

それを聞きたい。

 

Yさんに出した課題は

『練習するな』
『本気で一回だけ本番のつもりで歌え』
『失敗してもやり直すな』

というものでした。


練習のために歌うのではなく、
自分の感覚感情を声として発し、
自分自身とつながるために歌う。

一期一会の歌。


こんな感覚で歌に臨むことが
歌を進化・深化させていく。
その人だけにしか出せない感動を生み出していく。

 

この喜びは本当に計り知れないもので、
私の発信の根幹になっているものです。

これからも伝えていきたいと思います。

 

 


それでは、ありがとうございました!

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