舌の力みから解放されるために必要な4ステップ

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こんばんは、コウタローです。

 

ちょうどさっきですが、
個人レッスンの3ヶ月コースを受講されてる方から
こんな質問をいただいたんですね。

 

舌に力入れちゃう癖自覚はできたんですが、
中々辞められないです。。。
こんな時はため息声で歌う練習が良いでしょうか?


なかなか重要ポイントだなと思ったので
この部分をすこし掘り下げてみましょう。

 

まず、質問をいただいたMさんは
いい感じで美声で、かつ声量もある。

 

ただ声のコントロールに慣れてないのと
『声が出せてしまう』
というタイプなんですね。


『声が出せてしまう』というのは
もう少し言い換えると
『頑張れてしまう』ということでもありまして、
こういうタイプは力んでようが、
少々辛くても『頑張れちゃう』んですね。

 

なので、力んででもどうにかしようとして、
けっこうどうにかなってしまう、
という特徴もあります。


っていう前提があるので、
とりあえずめっちゃ重要なのは
『脱力』になります。

 

いちおう逆パターンの人もいまして、
そういう人は

『力を入れきれない』
『力めない』
『力んだらだめだ』

みたいな感覚を持っているので、
強声が出せない、というケースですね。
とりあえず今回はこのケースは置いときます。

 

 

で、

 

脱力が重要になるわけですが、
ざっくりとこういう段階が必要です。


1.力んでいることを自覚する
2.力んでいない状態を体験する
3.脱力した状態での発声ができる
4.脱力発声に慣れる


ひとつひとついきましょう。

1.力んでいることを自覚する

 

まずそもそも『力んでるつもり無い』
っていう状態の場合は、
気づかないと話が進みません。

 

この段階の場合、
自分で気づくのはけっこう難しいことで、
外部の人の判断が非常に重要になります。

 

判断できる人からすると
『それは力んでんぞー』ってのは
一瞬で判断がつくのですが、
本人は『これが普通』なので気づけません。

 

じゃあ、指摘してもらって済めばいいのですが、
そういうわけでもなくて、

 

『何となく声が出しづらいのは
 力んでいるからではないだろうか…??』

 

みたいに原因がうっすらと分かっている
ところで指摘されると
なんか超ムカつくって拒否反応が出る場合が
けっこうあります。

 

真実は心に痛いのである(笑)

 

なので、ここを『諦めて受け入れる』ってところが
最大の難関でしょうか。

 

『出来てねぇーーー自分!!』
を認められればここはクリア。

 

本気で乗り越えるぞ!っていう意志と
マジで信頼できる人に判断してもらうことが
めっちゃ重要です。

 

ここ適当にしてると
余裕で10年くらいぐるぐるできます。
注意。

 

 

2.力んでいない状態を体験する

 

1がクリアできれば、
こっからは割とスムーズ。
あとはやるだけ。

 

舌に力を入れて発声してしまうのは
単なる癖です。
舌は脱力したまま発声することは可能です。

 

ですので、
『舌に力入れなくても声って出るじゃん』
を体験できればOKです。

 

その方法はさまざまな方法があります。
心理からのアプローチ。
技術からのアプローチ。
身体からのアプローチ。

 

どれでもOKで、人によって
効きやすいやつがあります。

 

例えば…
今この場でもすぐ出来る方法であれば、
寝転がって発声してみることです。

 

ただし仰向けではありません。
うつ伏せです。

 

ベッドから頭だけ突き出した状態で
発声してみるのはけっこう有効な方法です。

 

▼こんな感じ(うつ伏せで寝てるよ!笑)

 

   足 骨盤  肩 頭
   ┌──<>──<>-●
┏━━ベッド━━━┓


真下を向くと舌がダラッと
脱力しやすくなりますし、
さらに喉仏も重力で下がり、
喉の共鳴空間も広がりますので、
非常に声が出しやすくなります。

 

雑に言えば、
『ほんとだ!めっちゃ楽じゃん!』
が確認できれば何でもいいです。

 

3.脱力した状態での発声ができる

 

2は瞬間的なものですので、
一声だったらできるけど、
歌ったりすると駄目だったりします。

 

一瞬体感できたからって
すぐに万事解決するほど
人間の癖の力は弱くありません。

 

癖そのものは非常に使える
人間にとって無くてはならないスキルですが、
だからこそいったん付いた癖を
別の癖に書き換えるのはけっこう大変です。

 

なので、脱力した状態で
声が出し続ける練習をする必要があります。

 

例えばうつ伏せで発声してみるとか
歌ってみるとかしても大丈夫かどうか?

 

どうもついつい力んでしまうなら
もっと簡単な段階に戻る必要があります。

 

一声なら大丈夫だけど
1フレーズだと駄目。

であれば、まずは2音から、とか。

 

ここで焦ったり、
適当にやると逆戻りです。

 

でも、地道に丁寧に後戻りしないようにやると
結果としては超早い。

 

 

4.脱力発声に慣れる

 

最終ステップは『新しい癖をつける』です。

 

ワンデーセミナーとかで伝えられるのは
3までが限界です。

 

なぜならば、

癖の書き換えは一日では完了しない
からです。

 

右足から靴を履く癖がある人が
今日からは左足から靴を履くぞ!

って思ったとしても、

 

無意識に気づいたら
靴を左から履くようになっていた

 

という状態までもっていくには
ちょっと時間がかかります。

 

心理の世界では癖の書き換えには
21日間必要と言われていますが、
まぁ1ヶ月みとけば概ねOKでしょう。

 

ここで大事なのは毎日毎日
意識して実践し続けられる環境
を作ることですね。


4ステップ目が完了すると
『もう意識しなくていい』
状態になります。

 

『舌に力が入らないのは普通』
になってしまっているので
何も考える必要がない。

 

逆に
『え、舌を力ませるってどうやるんだっけ?』
とかになってきて、
遠い昔を懐かしむような気持ちすら湧いてきます(笑)

 

 


ということで、
今回は舌の話になりましたが、
別に何の分野でも一緒の話です。

 


1.問題を自覚する
2.問題が無い状態を体験する
3.問題が状態で●●ができる
4.問題なく●●ができるのを普通にする


こういうステップになります。

で、1〜4それぞれの項目で

 

自分はいまどの段階をやっているのか?
何で引っかかっているのか?

 

を自覚認識して実行できれば
1ヶ月もガチで実践したら
ぶっちゃけマジで別モンに進化できます。


これはジャンルレスな話になりますが、
私の場合はこれを発声分野で細分化するのが
非常に得意なんですね。

 

自分自身が発声でどこもかしこもで
つまづきまくったからですが、
1〜3のプロセスを特定するのが
異常に早くなってしまいました(笑)

 


で、

 

結局のところ気づいたのは
『超微妙な違いに気づけるかどうか』
がやはりキーになっていると思います。


前回と前々回の記事で

 

『”目”より先に”手”が肥えることはない』
『見取り稽古の重要性』

 

についてもお伝えしてきましたが、
マジでこれなんですよ。

 

例えば、、、

 

角度が1度ずれた2つの直線をイメージしてみましょう。

 

1メートル進んだときズレは約1.75センチなのですが、
1キロ進むとズレは約1750センチで、
進んだだけ(1000倍も)ズレが拡大します。

 

たった一声のほんの僅かな狂いが、
1フレーズになれば大きくなり、
1曲歌うとなればめちゃめちゃ影響するんですよね。

 

土台の部分である一声を調律することは
マジで計り知れないメリットがありますよ!

 

 

 

ということで、
今回の話はガチでレベルアップすんぞ!
っていうときには超重要な点ですので、
ぜひ参考にしていただければと思いますー!

 


発声の超基礎部分であれば
『ヤバいロングトーン』が超おすすめですし、
歌で感情表現する方法の習得であれば
『Sing You!』がおすすめです。

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上手くなるってホントに超面白いですので、
ぜひ自分の声の進化を楽しんでくださいねー!

 

 

 

それでは、ありがとうございましたー!

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