悩み苦しんだことが才能につながる

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約5分

コウタローです。

こんなメールをいただきました。

■□■□

去年の11月からボイストレーニングを始めたのですが、トラウマ(元々音痴で、子どもの時、辛い目にあいました)をいまだに克服できていないためか(20代の時も音楽の道を目指していたのでボイトレをやっていたのですが、克服できないまま、今に至ります)レッスンの時、急に音が分からなくなる時がよくあります(ピアノの音と自分の声があっているかわからない)

音に対しての恐怖を感じてしまい、そして声を出すことが怖くなります。

恐れの対象である『音程』としっかり向き合うべきだと思い、自分の希望で、レッスンの内容は歌の練習ではなく、基礎の練習を中心にやっていますが、正直毎回しんどいです。

いつか音程の恐怖を克服し、歌は勿論、基礎練習でも歌を歌って時と同じくらい、楽しくのびのびと声を出せることを一つの目標としているのですが、何かアドバイスを頂けると有難いです。
宜しくお願い致します。

■□■□

あなたは、この質問を読んで
どう思われましたか?

私は、
「素晴らしい可能性がある」
って思いました。

だって、こんなに悩めるんですよ。
普通はそんなに悩めないです。
諦めます。
それかボチボチで手を打ちます。

でも、できない。
やらない。

正直、文章だけなので
どんな声の状態なのか実際は分からないです。

でも、トラウマになるほどの経験を経て、
それでも歌うことを選択する・・・。
これってすごいエネルギーですよね。

私は声についてず〜〜〜っと悩み続けていました。

音程、声量、高音、中低音、レガート、
跳躍音形、明瞭さ、喉の痛み、日々変わる調子、
今日は出るかな出ないかな?という不安
失敗したらどうしようどうしよう・・・

別に歌が下手でも死なないです。
上手くならなくても生きていけます。

なのに、なんであんなに
悩み苦しんだんだろうか?

不思議ですよね。
そんなことしてないで
さっさと他に楽しいことでも
見つければイイものを、って感じです。

でも、できませんでした。
なぜなら、
私は歌で生きることを知ったからです。

幼少期から病弱すぎて
迷惑かけ通しだった私は
完全に感情を抑圧する生き方を
選択していました。

感じすぎたら辛いから、
とりあえずフタです。

それが癖になった。
感情抑圧して、
何も感じていないように振る舞う。
私の生きるための手段でした。

けど、大学における合唱を通じて
知ったんです。

歌を通じて自分の感情を解放する喜び。
仲間たちと共鳴する喜び。
最高の感動を創りあげる喜び。

私は歌で生きることを知りました。
それから膨大な労力と時間とお金を
歌につぎ込むようになりました。

でも、あんま上手くならなかったです。
それが悔しかった。

自分がこんなに情熱を
傾けられるのは歌しかないんだ!!
・・・だから、歌が上手くなりたい!!

レッスンも通う、
本も読む、CDも買う、
音声生理学も学ぶ、
ボイトレにも励む。

これは当然のことでした。

次第に理想は高くなり、
自分と理想の間に凄まじい乖離が
あることに気づくようになった。

自分より努力しなくても
さっさと上手くなる人が
めちゃめちゃたくさん居る。

自分も練習しているけど、
理想から比べたらゴミか?
全然できてねぇ!
何なんだよ、くそっ!!

そういう風に思っていました。

ときどき自分の上達に気づいて
嬉しくなるのですが、
そんなときに限って
すぐに自分より上手い人の存在が目に入り、
やっぱダメだな・・・と落ち込む。

そんなことを繰り返していた。
それが過去の私です。

それが、今。

イッチバン悩み、苦しんだはずの
歌を通じて情報発信をしています。

そのきっかけは、
自分の声と徹底的に向き合ったから。

約1年半、歌うこともやめて、
ただただ自分の声と対話したんです。

発声の悩みはいつの間にか無くなっていた。

私は他の誰かの声にならなくて良い。
正しい声にならなくてもいい。

自分の声はすでにあった。
自分の声はこれでいい。

それがあるとき
すとんとハラに落ちた。

そうしたら、
いつの間にか、
発声の悩みが無くなっていた。

昔、あれだけ苦労して
歌っていた歌は簡単に
歌えるようになっていた。

驚くほどレベルアップしていた。

けど、嬉しかったのは
そんなことじゃない。

人と比べることがなくなった。
落ち込むことがなくなった。

ただ、歌うことを楽しめるようになった。

ああ、単に歌を歌いたかったのか。

私が欲しかったのは
上手くなる事じゃなかった。

自分の想いを声に乗せて歌う。
作品に魂を込める。
そこに言葉にならない感動が生まれる。
その瞬間が欲しかった。

私はいま、発声のコツを発信しています。

その理由は、
自分の声の可能性を拓くことを通じて、
自分に自信をもてるようになる。

そして、歌うことを
心から楽しめる人が増えたら
世の中がもっとオモシロくなるんじゃない?

って思ったからです。

自分らしい声に目覚めた人が増えて、
そんな人がいつか集まって
声を合わせたら??

そこに生まれる感動の共鳴って
最高じゃないか?!

私はかつて自分の声に
悩み苦しんできました。

でも、その悩み苦しんだ経験が
いま、私を支えてくれています。

こうやって、%name1%さんにも
メッセージを送ることができるようになりました。
かつての私からしたら考えられないことです。

悩み苦しんだことが、
自分の最高の才能を開花させる。

私はそう思っています。

だから、質問者さんが
悩み苦しんでいること。
いまは、辛いと思います。

でも、映画やマンガの主人公は
困難を必ず乗り越えていくもの。

必ずいつか道が開ける。

この悩み苦しんだことが
自分を助け、
誰かの役に立つ日が来る。

人生の主人公はいつでも
あなた自身です。

コウタロー

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