合唱曲「水のいのち」を歌う 《雨》

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約4分

コータローです。
今度、合唱の合宿で指揮をします。

「水のいのち」という組曲なのですが、
これがまたいい曲なんですよね〜。

ってことで、自分の中の考えのまとめも兼ねて、
曲の考察をしていこうと思います。

 

組曲の最初の曲は「雨」です。
とにかくこの曲は歌詞を読むほどに「いいなぁ〜〜〜」という感じが深まります。
歌詞を引用してみます。

《雨》

降りしきれ 雨よ
降りしきれ
すべて
立ちすくむものの上に
また
横たわるものの上に

降りしきれ 雨よ
降りしきれ
すべて
許し合うものの上に
また
許し合えぬものの上に

降りしきれ 雨よ
わけへだてなく
涸(か)れた井戸
踏まれた芝生
こと切れた梢
なお ふみ耐える根に

降りしきれ 雨よ
そして 立ち返らせよ
井戸を井戸に
庭を庭に
木立を木立に
土を土に

おお すべてを
そのものに
そのもののてに

立ちすくむものにも、横たわるものにも。
許しあうものにも、許し合えぬものにも。
そして・・・すべてをそのものの立ち返らせよ。

自然の恵みは、分け隔てなく、すべてのものに注がれているのだ。
そういうメッセージが自然にすとんと入ってくるように感じます。

音楽的にはとうとうと流れるように、止まるところがないように歌われていきます。
しとしと降っている雨、という感じで、情景を俯瞰してみている感じですね。
イメージワークをするのがすごく楽しみです。

この歌詞から受けるイメージを絵コンテのように並べて、アニメーションを脳内再生するような感じにすると、それだけでも音楽が深まるでしょう。

それで、イメージワークしたものを実際に声で表現するための練習も必要です。
特ににこういう曲を歌いきるためには、ゆったりとしたテンポ感を体に染み込ませる必要がありますので、

音楽に合わせて体をゆったりと揺する

ようなワークをかなりたくさんやると思います。
音域的にキツイことはないですし、音もそれほど難しくはないです。
しかし、単に歌えるってことと、それを表現できるってことは全然別の話なので、いかに楽にゆったりと歌うか、ですね。

ついつい頑張って歌ってしまう方って多いです。
「椅子に座ってだら〜〜〜〜〜〜〜っと歌う」ようなワークは必須ですね。
ゆる〜く脱力したまま、しかし、歌える程度には体を保つ。

全体としては声量もいらないので、体をフルに使うのではなく、調和感とかゆったり感を出せるようにする。。。

そのためのワークですね。

合唱団を二つに分けて、1フレーズずつ交互に歌うような練習もすっごく良さそう!
世界が切れ目なく途切れることなくシームレスに続いていく・・・という感覚をつかむのに最適な練習なんです、これ。

とにかく、この曲めっちゃ好き(笑)

細かい部分についてはいろいろありますけど、そういうのを

いかにメンバーに具体的に指示をしないで
いつのまにか実現させるのか?

ってところが指揮者としてはかなり考えたいところですね。

音が違う。縦を揃えて。ここはppで。

とか、確かにそりゃそうなのですが、
違うってことを単にそのまま指摘するのはあんま意味ないと考えています。

 

「音が違うから揃えたい」として、
「音を揃えてください」とか「音程を正しく」とか言わないで
「いつのまにか音が揃ってハーモニーが美しくなるか」

こういうことを考える方が楽しいですね。
相当アタマ使いますけど(笑)

あと2ヶ月弱あるので、もっと具体的に考察を深めていきたいともいます。
楽しみだな〜。

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